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私のはたらく姿 vol.3|チーフ建設ディレクター 水島千瑛

2020.03.30

いろんな街で、いろんな姿で、いろんな人と、はたらく女性たち。さまざまなはたらき方が増えつつある今、彼女たちが目指すものは何なのか。自分らしく輝く女性を訪ね、彼女たちのはたらく姿を通じ、眠る思いに触れていきます。

 

建設現場で働くことが楽しい

建設現場で働くと聞いて、どんなイメージをもつでしょうか?働く人は男性というイメージがあるかもしれません。近年、国が建設業の女性活躍推進に取組んでおり、現場に女性用更衣室やトイレの設置義務づけるなど環境改善に取り組み、女性技術者が増えています。しかし女性が働きやすい環境というには、まだ取り組むべきことがあります。

お話を伺った水島さんは現場ではたらく女性が働きやすくなる環境づくりなどに取り組んでこられた2児の母であり、建設現場で塗装工事の管理や営業の業務に携わる株式会社竹延の社員です。

水島さんが現場で働くきっかけは、大学の建築学科を卒業後、就職した電気工事会社でした。現場で施工管理として働き、結婚を機に退職。出産を経て、前職の退職後から2年経ち再就職を決意。「働くなら建設現場で働きたいと思い求人広告を探しました。技術をもって現場で働くのが楽しく、かっこいい」と語る小柄な水島さんが、大きく見えました。

働きやすい環境が人を育てる

再就職を決意後、塗装職人を募集していた竹延のグループ会社の面接を受けましたが不採用に。しかし、面接官であった当時の副社長に、前職のスキルを活かせる施工管理技術者として現職の(株)竹延を紹介され就職します。そして水島さんが業務と共に、女性が働きやすい環境づくりに取り組むことになります。例えば、幼児がいるママと、朝早く出勤したくても子供を預かってくれる保育園がないことに不便を感じていました。そこで社長に相談し、自分たちで保育ルームを作ることになり、会社が借りた1室を自分たちでリフォーム。保育の先生は委託し、保育ルームを2016年に開設しました。また現場体制や品質・安全管理など業務意識改革を担当。社内の書類や報告書の省力化に尽力。すると女性技術者への意識改革に繋がり、女性入社希望者が4割増え、女性雇用率が5倍に。これらの取り組みが評価され、第3回大阪サクヤヒメ賞を受賞されました。女性技術者のロールモデルとして、今後の活動にも期待されています。

女性技術者への意識改革により女性入社希望者が4割増え、女性雇用率が5倍に。これらの取り組みが評価され、第3回大阪サクヤヒメ賞を受賞され、女性技術者のロールモデルとして、今後の活動にも期待されます。

ネクタイがswitch wear

水島さんのワークウエアは、冬は作業着と自前のネクタイを着用しています。ネクタイは女性用で販売しているものが少ないため、男性用を愛用しています。しかし、男性用ネクタイは女性には長すぎて、ベストで隠しています。水島さんはネクタイ姿で現場にいくと、現場所長と話がしやすいと思います。身なりが締まってみえるからかなと。そして水島さん自身も、ネクタイをすると気が引き締まり、「よしっ」とはたらくスイッチが入ります。

自分らしさを大切に

いろんな人の協力を得て、仕事と子育ての両立ができていますという水島さんは、3歳と7歳の息子を保育園や学校へ送り出し、夜は定時に会社を出て、子供たちとの時間を大切にしています。そして最近は、自分も磨きの時間をつくり、塗装や現場について勉強しています。水島さんは誰でも気持ちよく働き続けられる社会を目指して、自分らしさを大切にこれからも活動を続けます。水島さんは息子さんたちにとっても、働く女性にとってもヒーロー的な存在です。